消費者保護基本法では、消費者の役割として、次のような文言があります。
・消費者みずからすすんで消費生活に必要な知識を修得すること
・消費者が自主的、合理的に行動し、生活の安定向上に積極的に役割を果たすこと
消費者問題には、
@ 商品や不動産の欠陥問題
A 有害食品などの有害・危険な商品に関する問題
B 誇大・虚偽広告問題
C 消費者金融などの不当利息、不当販売方法に関する問題
D 価格の不当引上げなどの問題
など、多くの問題がありますが、これらの消費者にとって看過することのできない諸問題について、これらを消費者自身で監視・是正して、自らの生活を守っていこうとする考え方や行動を 「コンシューマリズム」 (消費者主権主義または消費者運動)と呼ぶことがあります。
たとえば、1972年の過大包装追放運動や2000年の雪印乳業中毒事故がきっかけで巻き起こった不買運動などがこのコンシューマリズムの例でしょうが、組織的な動きとしては、日本生活協同組合連合会 ( CO-OP ) や主婦連・地婦連・日本消費者連盟などの活動、
また、国際的には国際消費者機構 ( CI ) ・国際消費者監視行動網 ( IC ) ・ヒーブ ( HEIB ) などの活動があります。
もっとも、このような消費者問題は、かっては公害問題と表裏の関係で発展してきました。たとえば、四大公害訴訟と呼ばれる水俣病(熊本水俣病)・新潟水俣病(第二水俣病)・イタイイタイ病・四日市公害(四日市喘息)の各訴訟は、1967年から1969年にかけて相次いで提起され,1971年から1973年までにいずれも被害者側が勝訴しました。
これらの公害訴訟は、公害被害者の損害の回復を訴訟の場を通して実現するにとどまらず、公害に対する一般の認識を深めたのですが、これらの公害病の実態は,周辺住民を無視した企業活動に深刻な反省を迫るとともに,公害関係立法や公害行政に大きな影響を及ぼしました。とくに四日市公害は、複数の企業による複合汚染であり、1970年の光化学スモッグ発生や PCB 問題などとともに、より広く「環境問題」として発展してきた経緯があります。
また、消費者問題についても、より広い概念である「生活者問題」といった形に発展しつつあり、このような”生活者”という観点から、住民の生活基盤である環境は、企業にとっても全く同じ基盤であるとの共通認識の下に、 「生活者問題」 と 「環境問題」 とがさらに密接に考えられるようになりました。いわば、両者の問題はもはや一体であって、見方の違いにすぎないと考えることができるに至っているのです。
このように、現代のような情報化社会の中で、消費者(生活者)の動向は、常に消費者(生活者)を取り巻く企業や経済社会の動向、さらには生活者や企業が存続する環境そのものに影響を与えているといえるのでしょう。
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